難聴の危険があるおたふく風邪なのに、ワクチンが定期接種でない理由

おたふく風邪といえば、耳の下が腫れる病気ですよね。しかし実は、全身のあらゆる臓器にダメージを与える病気で、重症化すると難聴や脳炎を起こす怖い病気なんです。

そんなに怖い病気なら、ワクチンは定期接種にすべきなのでは? と思いますよね。しかし、定期接種にするのは見送られています。その理由とワクチンを打つべきなのか調べてみました。

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おたふく風邪とは

おたふく風邪は、流行性耳下腺炎と言われます(他にもムンプスという呼び名があります)。ムンプスウイルスに感染することでかかる病気で、よく知られているのは、耳の下や顎の下が腫れる症状です。

日本では3~4年ごとに流行していると言われていて、子供から大人まで幅広く感染します。

ウイルスに感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3週間と長め。次のような症状が一般的です。

  • 耳の下(耳下腺)が腫れる(発症後1~3日)
  • 発熱(1~6日間)
  • 食欲減退
  • 倦怠感
  • 頭痛

この病気の怖いところは、症状が出て本人が感染した!と自覚する前から、既に他人に病気をうつしてしまうことです。

また、症状が出ないけれど感染している人もいますし、症状が軽く済んで「ちょっと体調が悪いかも?」程度にしか思わない人がいることです。

こうした人が感染を広げる対策を取ること無く社会生活を送ることで、どんどん感染を広げてしまう危険があります。

日本では法律によって病気が第一類、第二類~など分類されていますが、おたふく風邪は「第五類感染症」になっており、また、定点把握疾患とされていて、指定された病院で患者が確認された場合は患者の数を保健所に届け出ることになっています

なお、感染した子供(幼稚園児や、小学校~大学に通う子供)は学校保健安全法によって一定期間休むことになっていて(出席停止)、医師による治癒証明をもって登園・登校できることになっています。

※教育機関ではない保育園に通う子供は幼稚園に準ずる形で対応されていることがほとんどです。

おたふく風邪の怖い症状

おたふく風邪の症状の代表は耳の下(耳下腺)や唾液腺が腫れることです。しかし、これはほんの一部の症状にすぎません。

ムンプスウイルスは中枢神経、髄膜、膵臓、甲状腺、精巣、卵巣、腎臓などあらゆる臓器に広がって増え、全身のいろいろな所で炎症を起こします

特に注目したいのが、神経系に入り込みやすいウイルスである、ということ! 中枢神経でウイルスが増えると、脳炎、髄膜炎、難聴といった症状が出ることが知られています。

また、感染する年齢が高いほど合併症や重症化のリスクが高いと言われています。

おたふく風邪のワクチンを接種した方がいい理由

おたふく風邪については、感染しても耳の下が腫れる程度。治療薬もないし、自然に治るのを待つだけなんだから、わざわざワクチンを打つ必要ない。

こう考える人が多いようです。つまり、重症化のリスクがあまり知られていないんですね。

感染すると症状が出る前からウイルスを周囲にばらまくようになり、症状が出ると一週間は学校などを休まなければなりません。さらに重症化すると難聴などの障害が残る可能性がある、となれば、予防したいと思いますよね。

私は乳幼児健診の時、保健師さんと雑談した時に予防接種の話になり、水疱瘡とおたふく風邪は任意だけど接種しておくべきよ、と言われて接種しました(もう、何年も前の話です)。

ワクチンは完全に感染しなくなる訳ではありませんが、重症化のリスクは避けられます。私は予防できるなら接種しておくべき、と思っているので、長女も次女もおたふく風邪のワクチンを1歳の時に接種しています。

おたふく風邪のワクチンの副作用

感染すると重症化し、障害が残るようなリスクが高い病気はワクチン接種が推奨されますよね。おたふく風邪のワクチンも定期接種にすればいいのでは?

そんな風に思いませんか? 実際、水疱瘡のワクチンは任意でしたが2014年から定期接種になりました。感染した後のリスクが高い病気は次々と定期接種になっています。

しかし、おたふく風邪は定期接種になっていません。どうして? と疑問に思いますよね。

それは、副作用が原因と言われています。

実は、おたふく風邪のワクチンを接種すると、稀に、おたふく風邪と同じ症状が出ることがあるのです。しかも、難聴や脳炎といったリスクがあり、過去にはおたふく風邪のワクチンが原因で難聴や脳炎になった事例があります。

※日本小児感染症学会の資料を参照
http://www.jspid.jp/journal/full/02604/026040509.pdf

感染予防&重症化を防ぐためにワクチンを接種するのに、接種したワクチンでおたふく風邪と同じ症状が出ては元も子もないですよ。

ワクチンには色々な種類・タイプがあり、海外で使用されているワクチンは日本のものよりも副作用の発生率が低いと言われています。

ただ、海外のワクチンは2度接種しても感染を予防できないことがあり、3度接種するケースもあるなど、効果に一部、疑問な点があるとも言われています。

重症化リスクを避けるためにはワクチン接種が望ましい。でも、副作用の実例がある。海外製のワクチンは副作用の発生率が低いといわれているけれど、接種効果が低い疑念がある。

なかなか悩ましい事情がおたふく風邪のワクチンにはついて回ります。

おたふく風邪のワクチンは打つべきなのか?

おたふく風邪に感染した時のリスクを考えると、ワクチンは打つべきです。ワクチンを打った場合の感染率の低さと、重症化のリスクの低さは確かです。

しかし、過去にワクチンが原因でおたふく風邪に感染した状態になり、後遺症が残った人がいるのも事実ですし、海外のワクチンよりも副作用がやや、出やすい傾向にある、というのも事実です。

だったら、海外のワクチンを使えばいい、と思いがちですが、予防対策になるのか・効果の持続性という点で疑問があります。

運次第なのか?! と思ってしまいますが、ここは親の考え方次第と言えそうです。

おたふく風邪のワクチンを打つならいつがいいか

予防したいけれど、副作用が怖い。これはどんなワクチンにでも言えることですよね。しかも、中枢神経に関係する副作用は絶対に避けたい! そう思いますよね。ここは、考え方次第かな・・・と思います。

おたふく風邪のワクチンは1歳以降なら、いつでも接種できます。お勧めなのは、保育園や幼稚園などの集団生活をスタートする前です。

保育園などに通い始めると、たいてい、色々な病気を貰ってすぐ休むことになります。病気になるとワクチンは接種できません。

集団生活をスタートする前に接種し、抵抗力を付けておきましょう。

ただ、1歳になると定期接種のMR(風疹麻疹混合ワクチン)の接種があります。おたふく風邪より、定期接種を優先しましょう。

そして、MRを接種したら4週間以上間を明けて、赤ちゃんの体調がいい時におたふく風邪のワクチンを打つといいですね。

おたふく風邪の新しいワクチンができる?!

実は今、おたふく風邪の新しいワクチンが開発中と言われています。効果が高いけれど、副作用の確率が低いワクチンです。

これが完成し、確かな効果があると承認されれば、おたふく風邪のワクチンが定期接種になるかもしれません。

まだ動物実験段階のようですが、製品化されると安心してワクチン接種ができるようになりますね。

まとめ

おたふく風邪は重症化すると難聴、脳症などになる危険があります。感染する年齢が高いほど、リスクが高くなると言われています。

1歳から接種できるワクチンで予防・重症化を防ぐことができますが、このワクチンにも副作用があります。実際に副作用で後遺症が残った例も報告されています。

こうしたことが定期接種になっていない背景にあるようです。子供を持つ親としては悩ましい問題ですよね。

今のところ、接種は親の判断に任されている状態です。ただ、感染するリスクは非常に高いので、そのことを念頭に接種するかどうか決めたいですね。

ちなみに、私の2人の娘は1回ずつワクチンを1歳の時に接種済み(保育園入園前に接種済み)です。副作用はなく、元気です。

早く安心して打てるワクチンが開発されるといいのですが、何年くらいかかるのか・・・。早く完成することを祈るばかりです。

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